2009年02月18日

村上春樹スピーチ@エルサレム関連つづきその1。

一日でかけてる(働いてる)間に、ハアレツ(と読むのだろうか)紙というところに出ている全文をみつけてくださった方があるようでそちらを読んだ。

この記事の最後に、読者からの意見が(フォーラム式に)ついているのだが、クリックしたけど画面真っ白。残念。外国メディアのサイトをみていると時々おきる現象。ウイルスブロックだかなんだかが勝手に活動しているからなのか・・
少なくとも、その読者意見のタイトルだけは読めるが、そのひとつが、
Egg is Israel and Islam the Wall

卵はイスラエルで イスラムが壁だ。
ワルイ方はイスラムさ!ってことね。
「卵と壁」という比喩がすばらしいのかどうか私は文学的センスがないためわからないけど、どうとでもとれるので、多くのイスラエル人は、このように考えた、といわれても驚かない。

それから、スピーチがここに掲載されてる通りだとすると、だが、「パレスチナ」ということばが一つもないですね。
中国新聞の要約記事の中で実際それはどういう言葉でいわれたのか知りたいと思った箇所があったが、そこはこういうことだった。

中国新聞(ピンクに変えたところが気になるところ)
一、イスラエルの(パレスチナ自治区)ガザ攻撃では多くの非武装市民を含む1000人以上が命を落とした。受賞に来ることで、圧倒的な軍事力を使う政策を支持する印象を与えかねないと思ったが、欠席して何も言わないより話すことを選んだ。


ハアレツ

So let me tell you the truth. A fair number of people advised me not to come here to accept the Jerusalem Prize. Some even warned me they would instigate a boycott of my books if I came.

The reason for this, of course, was the fierce battle that was raging in Gaza. The UN reported that more than a thousand people had lost their lives in the blockaded Gaza City, many of them unarmed citizens - children and old people.

Any number of times after receiving notice of the award, I asked myself whether traveling to Israel at a time like this and accepting a literary prize was the proper thing to do, whether this would create the impression that I supported one side in the conflict, that I endorsed the policies of a nation that chose to unleash its overwhelming military power. This is an impression, of course, that I would not wish to give. I do not approve of any war, and I do not support any nation. Neither, of course, do I wish to see my books subjected to a boycott.


中国新聞のは要約だからもちろん、一語一語の対応関係は示せない。
でも、私が一番気になったところを、同じピンク色にしてみた。
イスラエルメディアの方を訳してみると、

フタバ試訳
ガザでおきている激しい戦い。国連の発表によれば、1000人以上の人が封鎖されたガザの街で命を失い、その多くが非武装の市民、子供たちや老人だということだ。


「ガザ」という具体的な言葉は入っているが、「fierce battle」ってちょっと首をかしげるなあ。fierce airraidじゃないの?
また、この近辺にイスラエルという言葉もパレスチナという言葉も具体的に使われてない。「blockaded」とは書いてあるけど。battleっていうからには、2つの勢力があるはずだけどそれがどこか具体的に言ってない。ましてやイスラエルのせいでおきている戦い、とは具体的にはいってなかったんですね。unarmed Palestinian citizen とでも言っていれば、結構違うニュアンスになったのでは。せっかくblockadedと言ったのに、「誰が誰を」blockadeしたか言ってない。
ホストに気をつかったんですね。
あと、「国連」という言葉は入っているのだなあと思った。



もう一箇所。

中国新聞
一、高い壁とは戦車だったりロケット弾、白リン弾だったりする。卵は非武装の民間人で、押しつぶされ、撃たれる。


ハアレツ
What is the meaning of this metaphor? In some cases, it is all too simple and clear. Bombers and tanks and rockets and white phosphorus shells are that high, solid wall. The eggs are the unarmed civilians who are crushed and burned and shot by them. This is one meaning of the metaphor.


フタバ試訳
このメタファーの意味はなんでしょう?ひとつには、非常にあきらかな意味となります。爆弾、戦車、ロケット(弾?)、白リン弾、そういったものが、高く堅固な壁です。卵とは、それで爆撃され焼かれ撃たれる非武装の市民です。これがメタファーの意味するひとつです。


ああ白リン弾というのは言ってたわけね。


このあたりから以降は、正直なところ、かなーり一般論でしかなくって、ひろーい意味にとれるのではないかと思う。
要は武力行使反対、という。


***


一番最初、つまり最大?情報で中国新聞要約しかなかった時点で、個人的には
一、イスラエルの(パレスチナ自治区)ガザ攻撃では多くの非武装市民を含む1000人以上が命を落とした。受賞に来ることで、圧倒的な軍事力を使う政策を支持する印象を与えかねないと思ったが、欠席して何も言わないより話すことを選んだ。

のところを読んで、よくぞ言ってくれた、と思った。

私は、とにかく、村上春樹についてはあんまりよく知らないのだが、なんとなく、この賞じたいは、村上さん的には貰いたいと思っているのでは、という気がしていた。
だから、「ボイコット」を要求している人たちをみて、んーそれはやらないと思うなあ無理じゃない?と思っていた。
では、ボイコットしないとすると、なんといって受賞するのだろう?
彼についてよく知らないながら、すごく過激なことは言いそうにないし、なんていうのだろう、すごく無難に上手に言うんじゃないかな、というのが私のあやふやな予想だった。
その予想からすると、上記の部分は、すごく思い切っているようにみえたのだけど、これは、私の予想がオソマツすぎたと思う。

つまり、こういう言い方自体、結構、「一般的」なことであって、まあ、「あたりまえ」の域は出ないと思う。
ここまでは、前提、ですよね。
それで何を言うかが問題であって。

で、言われた内容については、おそらく、従来の村上春樹的レベルというおうか村上春樹的世界から、大きく逸脱することはなかったのではないかと思う。
本人のレベルからしても、彼に期待する日本のファンからしても。
「村上さんはやっぱりすごかった」という感想がかなり多いなあと思ったし。

・・・・ちょっと長くなったので、エントリー分けます。


posted by フタバ at 23:25 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | かんがえてるとちゅうメモ

2009年02月18日

村上春樹はNKY

ノットKY,すなわち『「空気よめな」くない』ヤツ。
それが村上春樹さんではないか、という気がしてきた。

で、日頃読ませてもらっていて感心している、まあ具体的な課題についてはおおむね賛成できることを書いていらっしゃる、私のようなぐだぐだ文章でない説得力ある文を書かれる方たち、というのもNKYだと思う。

日本では、どんな小さな集団においても、NKYでないと生き残れないのだきっと。
あ、いや、「生き残れない」なんて大げさな言葉だわ。空爆されてるわけでもあるまいし。

いろんな記事をみていたら(私はネット検索能力はあまりないので、リンクをたどりつつなのですが)、村上春樹がシモン・ペレスと隣同士で座っている写真を何箇所かで見た。
シモン・ペレスかあ。うまいなあ。
ノーベル平和賞とってますからねえ。
シモン・ペレスについては、こんな記事をみつけた。

日本のみなさまは、結構おおぜい、スピーチ内容をさがし、英語を日本語に翻訳したりの記事もいくつかみかけた。
これはやっぱり、村上春樹が人気者だからだろうか。
でも、ちょっと気になったのが、「エルサレム・ポスト」の記事を引用している人が何人かいたことで、そのしんぶんの場合、イスラエルに都合の悪いところは掲載されていない可能性大、言葉の上手い具合の配置によって違うニュアンスにまで変える可能性もなくはない、のでは?

前のエントリーで引用した中国新聞版の要約をもういちど引用する。

 一、イスラエルの(パレスチナ自治区)ガザ攻撃では多くの非武装市民を含む1000人以上が命を落とした。受賞に来ることで、圧倒的な軍事力を使う政策を支持する印象を与えかねないと思ったが、欠席して何も言わないより話すことを選んだ。

 一、わたしが小説を書くとき常に心に留めているのは、高くて固い壁と、それにぶつかって壊れる卵のことだ。どちらが正しいか歴史が決めるにしても、わたしは常に卵の側に立つ。壁の側に立つ小説家に何の価値があるだろうか。

 一、高い壁とは戦車だったりロケット弾、白リン弾だったりする。卵は非武装の民間人で、押しつぶされ、撃たれる。
 一、さらに深い意味がある。わたしたち一人一人は卵であり、壊れやすい殻に入った独自の精神を持ち、壁に直面している。壁の名前は、制度である。制度はわたしたちを守るはずのものだが、時に自己増殖してわたしたちを殺し、わたしたちに他者を冷酷かつ効果的、組織的に殺させる。

 一、壁はあまりに高く、強大に見えてわたしたちは希望を失いがちだ。しかし、わたしたち一人一人は、制度にはない、生きた精神を持っている。制度がわたしたちを利用し、増殖するのを許してはならない。制度がわたしたちをつくったのでなく、わたしたちが制度をつくったのだ。


上記で色を変えたのはわたくし。
その部分にあたる原文英語が読みたいものだ。
最終的に、全文については、村上春樹の本を多く出版している日本の出版社の雑誌などに掲載される・・・のだろうか?
そうだといいけど。

イギリスの「ガーディアン」紙の記事によれば、エルサレム賞の賞金は、10,000ドルだそうです。

(NKY問題についてはまた考えたい。)
posted by フタバ at 00:51 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | かんがえてるとちゅうメモ

2009年02月18日

カテゴリについて

しばらくこのブログを中断していたのち、カテゴリについては見直した方がいいような気がしてきました。そのうち何かかえるかも。

ひとつ、書いておくと、カテゴリを何にするか悩んだときは、とりあえず「憲法」にしてあります。
posted by フタバ at 00:33 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 管理人的メモ

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